かぎ針編みのブロッキング方法|水通し・スチーム・霧吹き

ブロッキングとは、編み上がった作品を湿らせ、形や寸法を整えてピンで留めるか平らに置き、完全に乾かす作業です。編み目がそろい、正しい寸法と形を保ちやすくなります。綿・ウール・アクリルには、水通しまたは霧吹きによるブロッキングができます。スチームはウールと一部の綿に適していますが、多くの毛糸メーカーはアクリルに熱を加えないよう案内しています。必ず最初に毛糸の洗濯表示を確認してください。

用意するもの
- ピンを刺せる平らな場所:ジョイント式のブロッキングマット、フォームボード、または折りたたんだタオル
- さびにくいピン(ステンレス製Tピン)またはニットブロッカー
- メジャーと、編み図・レシピに記載された仕上がり寸法
- 常温の水を入れた霧吹き(霧吹きによるブロッキング用)
- タオル
- スチームアイロンと湿らせた当て布(スチームブロッキング用。洗濯表示で加熱が認められている毛糸に限る)
水通しによるブロッキングの手順
- 毛糸の洗濯表示を確認する作品をどのように扱えるかは、毛糸の洗濯表示で判断します。洗濯機洗いまたは手洗いができるか、使用できる水温、アイロンをかけられるかを確認してください。「アイロン禁止」と表示されている場合は、スチームブロッキングも行いません。
- 作品を水でぬらす洗濯表示に従って洗うか、水に浸します。ウールにはぬるま湯を使い、こすったり絞ったりしないでください。ザ・ウールマーク・カンパニーによると、熱・水分・もみ洗いなどの刺激が同時に加わるとウールはフェルト化し、一度フェルト化すると元には戻せません。
- 水分を取り除く作品をタオルの上に置き、タオルごと巻いて、上から押しながら水分を吸い取ります。乾いたタオルに替え、水が垂れず、作品が湿っている程度になるまで繰り返してください。作品をねじって絞ってはいけません。
- 指定寸法に形を整える作品をマットまたはタオルの上に平らに置き、編み図・レシピに記載された寸法までやさしく広げます。グラニースクエアは、すべて同じ大きさになるようにピンで留めると、きれいにつなげられます。
- 縁をピンで留める最初に角を留め、次に各辺の中央を留めます。その間にもピンを追加し、縁がまっすぐになるよう整えてください。レース模様は、それぞれの先端やループをピンで留めます。
- 完全に乾かす内側まで完全に乾くまでそのまま置き、乾いてからピンを外します。アクリルはウールより吸水量が少ないものの、乾燥に時間がかかる場合があります。湿度が高いときは、かび臭くならないよう十分な間隔を取り、風通しのよい場所で乾かしてください。
毛糸の素材に合うブロッキング方法
何よりも毛糸の洗濯表示を優先してください。以下は、毛糸メーカーとザ・ウールマーク・カンパニーの情報に基づく一般的な目安です。
| 素材 | 水通し | 霧吹き | スチーム |
|---|---|---|---|
| アクリル | 可。アクリルに適した方法ですが、乾燥時間を長めに取ります | 可 | ライオンブランドではアクリルにスチームブロッキングを行わないよう案内しており、クラフト・ヤーン・カウンシルもアクリルを熱でブロッキングしないよう案内しています |
| 綿 | 可。洗濯表示に従って洗い、ピンで留めて自然乾燥させます | 可 | 湿らせた当て布を使えば可能ですが、綿でもアイロンやプレスが禁止されている場合があるため、最初に洗濯表示を確認します |
| ウール | 可。ぬるま湯を使い、こすったり絞ったりせず、平干しします | 可 | 洗濯表示でアイロンが認められていれば可。アイロン記号の点が2つならウール設定(上限150℃)で、スチームも使用できます |
| 混紡 | 可 | 可 | 洗濯表示に従います。アクリルが少しでも含まれている場合は、アクリルと同じように扱います |
洗濯表示のアイロン記号に付いた点は、アイロン底面の上限温度を示します。国際的な繊維製品取扱表示機関GINETEXによると、点1つは110℃(スチーム不可)、点2つは150℃、点3つは200℃です。これらはアイロンがけの表示であり、ブロッキング方法そのものを示すものではありませんが、その毛糸がどの程度の熱に耐えられるかを判断する目安になります。
霧吹きによるブロッキング
- 乾いた作品をマットの上に置き、指定寸法に整えてピンで留めます。
- 常温の水を霧吹きで均等にかけ、全体を湿らせます。
- 完全に乾くまで、ピンで留めたままにします。
- 霧吹きによるブロッキングは使用する水が最も少なく、洗濯表示で水ぬれが認められているすべての素材に使えます。つなぐ前のグラニースクエアを手早く整えたいときにも適しています。
スチームブロッキング
- 毛糸の洗濯表示でアイロンが認められている場合に限り、スチームを使用します。
- 作品を指定寸法に整えてピンで留めるか、タオルの上に置きます。
- 冷たい水で湿らせた当て布を作品の上に置き、その布に熱いアイロンを数秒当てて蒸気を出します。または、スチームアイロンを作品のすぐ上に浮かせます。アイロンを編み目に直接触れさせてはいけません。
- 蒸気を十分に行き渡らせ、編み地を軽くたたくようにして形を整えます。冷めて完全に乾いてからピンを外してください。
アクリルを「キリング」するとは
アクリルに熱を加えすぎると、元に戻せない変化が起こります。毛糸メーカーのメアリー・マキシムは、アクリルの「キリング」を「繊維を溶かす恒久的なブロッキング方法」と説明しています。編み地は平らになって凹凸を失い、伸縮性もなくなり、とても落ち感のある状態になります。帽子やセーターなど、伸縮性が必要な作品には絶対に行わないでください。また、必ず先に試し編みで試します。アクリルの編み地を平らに整えたいだけなら、水通しまたは霧吹きによるブロッキングを選びましょう。
ブロッキングする作品・しない作品
- ブロッキングするもの:つなぐ前のグラニースクエア、レース、ショール、ウェア、縁が波打ったり丸まったりしているブランケット。
- 通常はしないもの:あみぐるみ。編み目と手芸わたによって形が作られるため、ブロッキングをしても効果はありません。
- ブロッキングでは直せないもの:目数の間違い、角の編み忘れ、作り目の鎖編みがきつすぎる場合。詳しくはグラニースクエアでよくある問題とかぎ針編みが丸まる原因をご覧ください。
よくある質問
かぎ針編みのブランケットはブロッキングが必要ですか?
必ずしも必要ではありません。縁が波打ったり丸まったりする場合はブランケットをブロッキングしてください。モチーフをつないで作る場合は、先にすべてのモチーフを同じ大きさに整えるとよいでしょう。すでに平らに仕上がっているブランケットには必要ありません。
グラニースクエアはブロッキングしたほうがよいですか?
ブロッキングすると仕上がりが整います。つなぐ前にすべてのモチーフを同じ大きさにしておくと、はぎ合わせやすくなり、ブランケットも平らに仕上がります。最も手早いのは霧吹きによるブロッキングです。
アクリル毛糸もブロッキングできますか?
はい。水通しまたは霧吹きによるブロッキングができます。多くの毛糸メーカーは、アクリルへのスチームや加熱を避けるよう案内しています。熱を加えすぎると、編み地が恒久的に平らになる「キリング」が起こるためです。
水を使わずにグラニースクエアをブロッキングできますか?
水に浸さずにブロッキングできるのはスチームですが、洗濯表示で加熱が認められている場合に限ります。乾いたモチーフを、水やスチームを使わずにピンで留めただけでは、通常は整えた形を保てません。
あみぐるみもブロッキングしたほうがよいですか?
通常は必要ありません。あみぐるみは、編み目と手芸わたによって形を作ります。
ブロッキングは乾くまで何時間かかりますか?
毛糸の素材、編み地の厚さ、気候によって異なるため、内側まで完全に乾くまで待ちます。アクリルはウールより時間がかかる場合があります。まだ湿っているうちにピンを外さないでください。

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